2023年02月17日

ワーテルローソリティアで連合軍をプレイ

ワーテルロー・ソリティアBookgameを連合軍側でプレイ。とりあえずプロイセン増援アクション頼みながら、両翼と騎兵、砲兵でフランス軍を消耗させます。方陣アクションもあるけど、フランス軍の騎兵がサイの目次第なので読みにくい。
最終ターンで騎兵突撃で敵右翼を崩してなんとか勝利。

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連合軍側はプロイセンが揃うと戦略の要素ほ増えるけど、全体にサイの目の要素が大きいので、やはりどちらかと言うとフランス側をやったほうが面白いと思う。ただ依然としてフレーバー的には面白くて、ゲームシートを見ると分かりますが、「ナポレオンの機動」というフランス軍イベントがけっこう出て、その度に連合軍側は予備のアクティベーションができなくなっていくので、なにかナポレオンの無言の圧力で早く予備出さなきゃって思っちゃうw

ただこのゲームではウーグモンに増援が送れないけど、史実では連合軍はウーグモンにだいぶ増援を送っていて消耗戦の様相を呈してたので、ウーグモン増援ルールがあってもいいようには思えますね。

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2023年02月16日

Waterloo Solitaire Bookgameルール概略

フランス軍とイギリス軍にそれぞれ12のシナリオがあり、それぞれ3段階の難易度がある。
連合軍(赤:プロイセン軍は緑)は7つのフォーメーションがある(ウーグモン、右翼、予備、騎兵、左翼、ラエイサント、プロイセン軍)。
フランス軍(青)は6つのフォーメーションがある(III騎兵、II軍団、予備、近衛、I軍団、IV騎兵)。
両軍とも砲兵はフォーメーションを持たないがアクションは実行できる。

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フォーメーションにあるボックスがユニットで、戦闘結果で壊滅した時はXマークで消す。ユニットが全て消えたらフォーメーションが壊滅したことになり、それ以降は増援ができなくなる。空白のボックスは増援用で、そのフォーメーションのユニットとみなす。プロイセン軍も同様の扱いとなる。
ウーグモンとラエイサントは1ユニットのみで独立したフォーメーションとみなす。これらはフランス軍のアクションに不利なDRMをもたらす。一度失陥するとずっと失われたままになる。
全体にDRMマイナスだとフランス軍有利、プラスだと連合軍有利となる。

プレーヤーは1ターンに1アクション実行できる。それに諸兵科連合効果をつけることができる。これによりサイの目修正(DRM)が変化する。またゲーム中にはアクションができる回数制限がある(マス目の数)。またプレーヤーは同じアクションを2ターン連続して実施してはならない。
例えばフランスI軍団は「ラエイサントを+1DRMで攻撃、または、連合軍左翼を攻撃(ラエイサントが連合軍にあれば+1DRM)、または、連合軍の左翼が壊滅していれば連合軍の予備を攻撃」をゲーム中に4回までできる。(ナポレオン・ウエリントンのアクションにより追加アクションできる)
DRMは累積するが、最大値は+2または-2である。敵のアクションの後に自軍のアクションを戦闘結果表(Attacking result Table)で実施する。敵のアクションは即時適用なので、例えば自軍右翼のアクションを命令したが、敵の騎兵突撃で自軍右翼が壊滅した場合にはその命令は実行できない。
砲兵は砲兵の戦闘結果表を使う(アクションのところ)。(砲兵はラエイサントとウーグモンは攻撃できない)
アクションを実施したらマス目にターン数を書き込む。諸兵科連合でサポートアクションする場合にはSと書く。
BOT側はこの制限を受けないが、フォーメーションがなくなっていたら命令は無視される。ただし指示がTactical Eventであればイベントは実施される。BOTの攻撃も同じ戦闘結果表(Attacking result Table)を使う。
ナポレオン・ウエリントンはすでにアクティベーションを使い果たしたフォーメーション(ただしユニットはまだ存在する)にアクションをさせることができる。そのアクションは前ターンにアクションを実施したフォーメーションを使用してはならない。ナポレオン・ウエリントンは砲兵のアクションを実施することはできない。(つまり1ゲームには4回までしか砲兵は使えない)
予備は1アクションで最大2ユニットまでの増援ができる。増援したら予備ユニットを消して、増援ボックスにユニットを書き入れる。
ルールには明記はないが、近衛の特別ルールはない。またフォーメーションはユニットを失っても戦力は変わらない(ユニットを失ったことでのDRMはない)。

諸兵科連合効果

諸兵科連合を使う場合にはまず主フォーメーションを決める。主フォーメーションは歩兵か騎兵。そのサポートフォーメーションは歩兵か騎兵か砲兵。
それぞれのフォーメーションのボックスを両方消費する(主フォーメーションはターン数、サポートフォーメーションはS)
主フォーメーションもサポートフォーメーションも前にターンに使用(activate)されていてはいけない。
諸兵科連合の結果は同じ敵フォーメーションに対して使用せねばならない。(主とサポートが別の敵を攻撃してはならないということ)
諸兵科連合を使った結果として主フォーメーションと敵フォーメーションのみに損害適用される。サポートフォーメーションは損害を受けない。(つまり主/サポートを歩兵/騎兵にするか、騎兵/歩兵にするかがここで違いが出る)
諸兵科連合は主フォーメーションのアクションなので、サポートフォーメーションはアクションせずに+/-1DRMするだけとなる。
諸兵科連合を使える数には制限がある。(フランス5、連合軍3)


ターンシークエンス

1 プレーヤーは1アクション選択する(実施はまだ、プロットしておくということ)
諸兵科連合する場合はサポートフォーメーションも選択する
2 BOTのアクションを敵のACTIONSの表から1d6で決める
3 BOTのアクションを実施。BOTの攻撃でもBOTが先に実施、結果適用される(この結果プレーヤーのアクションができなくなれば、このターンはパスとなる)。
4 プレーヤーのアクションを実施。BOTのアクションによるDRMを加味すること。
 戦闘ならば戦闘結果表(Attacking result Table)を使う。砲兵は独自の表。予備ならユニットを増減させる。
5 ターン進行表にチェック。
次のターンをする

勝利条件

プレーヤーがフランス軍の場合
フランス軍の勝利条件はゲーム終了(18ターン)までに連合軍の3つの歩兵フォーメーション(右翼、予備、左翼)のうちの2つを壊滅させること。連合軍はこれを防げば勝利する(18ターンまでにフランス軍が勝たなければ連合軍の勝ち)。
フランス軍はI軍団かII軍団のどちらかか壊滅した時点で負けとなる。
フランス軍はプロイセン軍が盤上に7ユニットあったら負けとなる(到着していても消滅したユニットは数えない)。
シナリオによっては他の条件が指示されることがある。

プレーヤーが連合軍の場合
連合軍はゲーム終了(18ターン)まで右翼と左翼の両方にユニットが残っていれば勝ち。右翼と左翼のどちらかが壊滅した時点で負け。
フランス軍のI軍団とII軍団の両方を壊滅させれば勝利。


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ワーテルロー・ソリティアを電車の中でプレイ

ワーテルロー・ソリティアを縮小コピーして電車の中でプレイしました。
今回は騎兵を諸兵科共同ではなく戦果拡大に使う作戦が上手くいき、連合軍をあと一歩まで追い詰めるも、プロイセンの到着で右翼が持たなくなり、予備を送るが連合軍の反撃で右翼が崩壊。。サイの目の差が大きいけど戦局が変化して面白い。

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しかし、ウオーゲームを丸めてポケットに入れて持ち運んで、終わったらゴミ箱に捨てるってすごい。

posted by Y.Sasaki at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | Waterloo Solitaire Game Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Waterloo Solitaire Bookgameとは

ワーテルローソリティアBook gameとは、Worthingtonのオンデマンド印刷のブックゲームシリーズです。ペンで書くのはビスマルクと同じだけどシステムは大きく違います。
プレーヤーはフランスのシナリオとイギリスの両方のシナリオがあります。特徴的なのはヘックスやマス目がなく、とても抽象的に戦闘が再現されていることです。

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プレーヤーは例えば「左翼の第2軍団にウーグモンを迂回して敵右翼への攻撃を騎兵と諸兵科共同で行う」と命令します。その後で敵のアクションを行なってから命令を実行します。命令の難易度はDRMで表現され、結果はどちらか、または両方への損害で適用されます。その後にプレーヤーは必要なら予備を両翼に送るとか、プロイセン軍に備えるなどの判断が必要になってきます。

ワーテルローでは実際この印刷された陣形の形は前後することはあれ、かたち自身は合戦の最後まで大きく形が変わるところはなかったわけなので、指揮権の問題を考えるとおかしくないとは言えます。またこのゲームでは2ターン続けて同じ部隊に命令できないなどコマンドコントロールや疲労などを抽象化したルールが巧みに入っています。たまにこの状態でこのアクションできるかって思うこともありますが、本当は味方の部隊でさえどこにいるかは高級指揮官にはわからないことありますからね。そういう意味では戦場の霧とコマンドコントロールを折り込み済みと考えても良いと思います。

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全体の時間は30-45分くらいですが、ヘビーゲームのように途中でお開きはないので最後までローテーションが大事で、はじめ諸兵科連合で騎兵を使って穴を開けたは良いが、戦果拡張の兵力がないという話にもなります。もちろうそういう時は近衛が役に立つというわけです。予備は忙しいですからね。
ウーグモン攻略に悩む左翼の第2軍団、続々と来襲するプロイセン軍の対応に悩む右翼と予備、騎兵はどう活用すべきか、敵がもし方陣を組んだらどうするか、そして最後の切り札の近衛とナポレオニックの雰囲気たっぷり。シミュレーションゲームと肩に力入れるよりも、手軽にゲームしてなんかワーテルローの戦いをしたという実感のあるゲームです。

ワーテルローに関してはMidnight Editionはありませんが、白黒コピーしてもプレイにはあまり影響しないような配色になっています。ただカラーマップがきれいなのでできればカラーでプレイしたいところではありますね。

youtubeのレビュー見ててもWorthingtonのBook gameシリーズはイギリスの人はイギリスで印刷されてるって言ってます。
単にブックゲームというよりは流通の問題まで加味した「オンデマンド印刷ゲーム」というジャンルになるように思いますね。

アマゾンでの購入リンクはこちらです。日本で印刷して在庫あるので、海外ゲームですがプライムなら送料無料で次の日に届きます。
posted by Y.Sasaki at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | Waterloo Solitaire Game Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月10日

ワーテルロー・ソリティア購入

WorthingtonのBook Gameでワーテルロー・ソリティアも購入。
こちらも海外ゲームなのに注文して18時間で届くという便利さ。これも日本でオンデマンド印刷しているようです。
Midnight Editionはありません。

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さっそく一ゲームやってみましたが、面白い。
マップは連合軍が斜面に布陣してるのがわかりやすくて綺麗。
フランス軍は左翼でウーグモンを落とすもプロイセン軍が怒涛の登場。右翼が動けずにいるのを左翼が奮戦して、敵右翼を壊滅。予備に襲いかかったところを敵騎兵の逆襲で壊滅。投了。。

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これで30分くらい。コンセプトは抽象的でユニットは動かずにアクションと結果適用で進行。アクション数制限や諸兵科連合もある。
サクサク進み、ヘビーゲームみたいな途中お開きがないので部隊のローテや予備を最後まで考えねばならない。
近衛は強いぞルールはないけど予備としてちゃんと役に立つ。
なかなかいい感じです。

posted by Y.Sasaki at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | Waterloo Solitaire Game Book | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月08日

Bismark Solitaire Game Book (4) シナリオ・リプレイ

ビスマルク・ソリティアBookgame、シナリオ1。
本国艦隊を避けて大西洋へ。洋上でUボートと合流前にHoodとプリンスオブウェールズに遭遇。水上戦は痛みわけで逃走されたので追撃(いそうなゾーンを徘徊)。キングジョージVのいそうなゾーンは避け北上。
プリンスオブウェールズ単艦をフェロー沖で再度発見!しかし取り逃がす。。ドイツ空軍が重巡撃沈して+1VP。
プレイ時間は約30分ほど。

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次にMidnight editionのみのデンマーク海峡シナリオ1。
氷山に沿って移動中にサフォークとノーフォークと遭遇、両艦撃沈。
さらにアイスランド沖でプリンスオブウェールズとHoodに遭遇、近接戦に持ち込んで両艦撃沈!ドイツ海軍は先攻で即時適用だから近接戦で有利。
でも損害大。VP達したので逃げるがキングジョージVに発見され、ビスマルク大西洋に没す..

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ちなみにプリンスオブウエールズは他艦より火力が一点少ないという何気な細かさもいい。

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2023年02月07日

Bismark Solitaire Game Book (3) トレーニングシナリオ・リプレイ

練習シナリオ。
ブレストに向かう計画で出航。当初に重巡や機雷触接でヒット溜まったので補給艦に合流すべく大西洋上へ。だが荒天で足止めのちKGVと遭遇。
KGVを撃沈するもビスマルクも手痛い損害。南は空母いて怖いのでベルゲンに戻る。
ビスマルクを主人公にしたパラグラフ型のアドベンチャーゲームみたいな感じ。

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すみません、Uボート忘れましたw

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Bismark Solitaire Game Book (2)ゲームルール概略

○マップ
Aの5など縦横で位置が明示されるグリッド(grid)とグリッド内に4マスの移動用のマス目(squre)がある。マス目で船は動くがイベントはグリッドに対して適用される。ゾーンとはイベントチャートに色つけされた部分(イベントが起きる対象のグリッド)のこと。
右下の船のステータスで船の状態を記録。

○初期配置
ゲーム開始時にはビスマルクとプリンツ・オイゲンはA行(raw)、5-8列(column)のどこかに配置(地図のマス目にBとかPと書く)。Uボートは1-4行のどこかに配置。
ビスマルクとオイゲンは同じグリッド(マス目でなく)にいる時に同じ目標とみなされる。
イギリス艦はイベントのみで出現する。位置を記録しない。

○ターンシークエンス
1 ダイス二個振ってイベントチェック
 イベントチャート見て遭遇確認。もしビスマルクとオイゲンが同じグリットにいたら一緒に戦闘に参加する。
 戦艦遭遇イベントの示すゾーンにビスマルクとオイゲンが別のグリッドでいた場合にはビスマルクのみにイベントが適用される。
 航空攻撃イベントの示すゾーンにビスマルクとオイゲンが別のグリッドでいた場合には両方に適用される。
 イベントに明記してない限りはUボートは攻撃されないが、英軍を攻撃することができる(3)。
2 航空戦闘の解決(英空母艦載機によるものとみなされる)
 1dの1-3でドイツ軍にヒット。同じグリッドにビスマルクとオイゲンがいたらプレーヤーがどちらか振り分けて良い。
3 Uボート戦闘の解決
 イベントで船団か戦艦が出てきたらUボートは無視するか、攻撃するか決める。攻撃するときは1dの1-3で戦艦か船団にヒット、4-6でUボートにヒット。
4 水上戦闘の解決
 最低1ラウンドは戦闘必須。それ以後は回避チェックできる(ビスマルクとオイゲンが同じグッドなら一緒に振る)。
 ドイツ海軍は戦闘距離を決定(オプションルール)。チャートのShip Combat Tacticを参照。
 ドイツ海軍が先に撃って結果適用し、英海軍が次に撃つ。
 もしビスマルクとオイゲンが同じグリットにいたら英海軍は最大火力の船がビスマルクを攻撃、次の火力の船がオイゲン、残りはビスマルクを攻撃。
 戦艦は火力の数だけダイスを振り、1-3で敵艦(または船団)にヒット。全ての耐久力ボックスがなくなったら撃沈。以降はイベントではその船の指示を無視。
 耐久力の変化は火力に影響しない(ルールにない)が英軍の回避判定に影響。クリチカルヒットのルールもない。
 ドイツ軍の回避チェックで1-2は回避成功、3-4は回避成功でそれぞれの船に1ヒット、5-6は回避失敗でどちらかの船に1ヒット)
 英軍の耐久力の合計がドイツ軍のそれを下回ったら英軍は回避チェックする。1-3で成功、4-6で失敗。船団も回避チェックする。
5 移動
 ビスマルクは2マス(グリッドでなく)、オイゲンは3マス、Uボートは1マス移動できる。
 動かななくても良い。斜めには動けない。陸地には動けない。A行の3-4にある氷山っぽいところには動いて良い(例にある)。
 ビスマルクとオイゲンとUボートは燃料を1消費して1ターンに一回余分に1マス移動することができる。
6 ターン終了ボックスに記録


  
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Bismark Solitaire Game Book (1)紹介編

ゲームはライン演習がテーマ。プレーヤーはドイツ海軍を担当するソリティア。英海軍はBOTというよりイベントで動く。移動と損害は紙にペンで書き込む。
出版はWorthington Publish。ウォーゲームをいくつも出していてソリティアも製作していた会社がコロナ禍にあてて出したブック形式のソリティア。
ミソはこれが流通でゲームでなく本(洋書)だっていうこと。書籍流通なので普通に日本のアマゾンで買いやすい。米国価格に為替だけで安い。しかもプライムで送料無料で翌日来た。もともとアマゾンは日本では洋書屋ですからね。というか印刷は日本でやっていると書かれている。たぶんオンデマンド印刷だと思う。
これはデザイナーズノートにも意図したものだと書いてます。

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オリジナル(カラー印刷)とmidnight edition(白黒印刷でゾーン説明も番号指示)がある。後から出たmidnight editionにはデンマーク海峡シナリオがついている。シナリオが通常シナリオ8個(3段階の難易度)と3つのデンマーク海峡シナリオ(midnight editionのみ)にはがそれぞれ4組(オリジナルは3組)の同じシートで製本。そしてトレーニングミッションが一つ。
デンマーク海峡シナリオには拡大マップとノーフォークとサフォークが新たに登場する。船団は出ないで水上戦に特化したシナリオ。A行の氷山は航行可能。

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シナリオには必要な勝利条件と、メダルの獲得方法が指示されている。
例えば「6VP以上を獲得して17ターン以降にビスマルクがベルゲンかブレストに寄港すること。一隻戦艦を現鎮すればメダル。」など。
得点記録表が最後のページにあるので、2回トレーニングミッションをやった後に得点を正直に記録してそれをカメラで撮ってWorthintonにメールで送るとなにか良いことがあるのかもしれない。

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ルールは3ページのみ。
システムは移動してイベントチェック、移動してイベントチェックを繰り返し、遭遇するとサイコロ振り合いの戦闘をする。
必要なのは3個のダイスで一つは色違い(あるいは大きさ違い)が必要。白黒がわかりやすい。

基本戦略としてはシナリオごとに何か起きそうな海域はわかるので避けるように進路を取る。
これはだいたいインテリジェンスはわかると思うのでおかしくはないと思う。デザイナーズノートにもイベントチャートを参照してゲームするように書いてあります。
英海軍はビスマルクとオイゲンがいっしょにいると両方に振り分けねばならないので、シナリオが戦闘目的だとまとまっていた方がよく、シナリオが船団撃破だとバラして得点機会を多くした方が良い。

  
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2013年02月03日

Battle of the Bulge (iPad)

iOSにはなかなか本格的なウォーゲームがありませんでしたが、ようやくまとものなものが現われました。
昨年暮れころにリリースされたShenandoah StudioのBattle of the Bulge、定番のバルジものです。これはiPad専用アプリですが、iPad miniでやるといつでも電車でもバルジが楽しめます。
下記はiTunes Linkです。
https://itunes.apple.com/jp/app/battle-of-the-bulge/id521833787?mt=8

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Battle of the BulgeはSPIやVGで有名なJohn Butterfieldがデザインしたもので、システム的にはBreakout Normandyのエリア移動方式を採用しているようです(Breakout Normandyは未見のためはっきりと比較できず)。きちんとしたウォーゲームデザイナーがiPadのゲームを作成したというのはなかなか画期的なことだと思います。下記はShenandoah StudioのJohn Butterfieldのデザイナーズノートです。
http://www.shenandoah-studio.com/authors_taxonomy/john-butterfield/

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一日ターンのマルチインパルスで、交互に一エリアずつ移動戦闘して、両方パスしたら終わりというのは予備移動をうまく再現することもありますが、ややテクニカルな側面はあります。ちょっと将棋的な読みが必要な局面もあり、なかなか考えさせられる時もあります。一手が大きいですからね。変形マルチインパルスのため、一日ターンですべてのユニットが動かせないことがあるのはかえってリアルかもしれません。コマンドコントロールやバルジでの渋滞を再現できます。特にはじめのターンでは優先度の吟味が必要です。
John Butterfield自体がAmbushとかVoyage of Pandoraなどややトリッキーなシステムのゲームを作ってた人なのでこうしたシステムは得意なところかもしれません。

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ユニットは師団単位で、116Pzとか1SSなどは攻撃でエリート特典があります。米軍では空挺やBigRed1がエリート扱いで防御にプラスできます。またスコルツェニーなどのコマンドルールが加味され、初期のターンのどこかで一ユニットを行動不能にできます。また一応150Pzがユニットで出てくるところなんかはマニアックと言えます。
砲撃支援や航空支援はかなり抽象化されて自動的に計算されます。また補給切れも重要な側面として判定され、ターン(一日)のはじまりに補給線が引けないと移動できなくなり、次の日も引けないと戦闘(防御も含めて)ができなくなります。ドイツにはさらに後半になると補給切れユニットが出てきます。下記は補給判定画面です。

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ドイツ側としては19日中にミューズをわたって向こう側に完全支配のエリアがあって、それが補給がつながればVPによらず自動勝利なのでまずこれが目標です。基本的には1SSを突っ込ませてミューズを渡らせ、その両側を116PzやLehrで攻撃してエリアをコンテストにして米軍をロックしてしまうというのが基本線だと思います。ミューズを渡河させても補給路を空エリアで残すと次のインパルスで入ってこられるので、そこは補給路に部隊を置いていくか、両側エリアを攻撃して釘づけにしておきます。両軍が混在するコンテストエリアだと敵の完全支配エリアには直接移動できないのでこれを利用します。150pzでミューズを渡らせて強力な1SSで側面を攻撃するというゲーム的なちょっとずるい手も使えます。この線に沿えばバストーニュはあまり重要ではなくなります。取っても取らなくても良いですが米軍を誘引しておくには役に立ちます。
テクニカルなので、ドイツをやっていてもう手づまりでだめか、と思っても相手の手の一瞬のすきをついて電撃的に勝ってしまうこともできますし、ずるずると25日くらいまでドイツ軍で長引かせてにらみ合いを続けても、せこくVPを稼ぐことでドイツが勝つこともできます。ゲーム的な意味でも完成度は高いですね。おそらくプレイテストが何回もできるというのが完成度が高くなるゆえんかとも思います。

こちらはドイツ軍での勝利のパターンの例で、下段はレビュー機能でのプレイバックです。

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連合軍としてはドイツが突っ込んできたら、先行部隊は行かせてその後方から両側包囲して補給線を経って動けなくしてしまうというのが基本線だと思います。ただし場合にょってはうじうじと攻撃してくるので、この場合は普通に戦線構築していくパターンですね。バストーニュが重要なのはむしろ米軍なので守った方が良いですが、ドイツ軍を突破させない方がより重要です。

こちらは連合軍での勝利のパターンの例です。

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ただけっこうサイの目で左右されるところも大きいので、わりと流動的な展開になるのもゲームとしては面白いところです。一方でドイツ軍はヒストリカルより前進させやすいので、その点もバルジゲームとしては面白い点だと思います。AIもルントシュテットとディートリッヒ、パットンとモンティが選べてそれぞれキャラクターが少し違う点も面白いところです。これも適度に変えながらやるとリプレイアビリティが高く、ワンパターンを避けて飽きずに続けられます。いろいろな勝ち方ができるのも良いところで、多少形勢が悪くなっても最後まで続けてやり通せます。
そのほかもうるさくいうとマントイフェルの5PzとSS中心の6Pzが混ざりやすいのはやや現実離れはしていますが、全体的にゲーム性とヒストリカルウォーゲームの良さがうまくブレンドされていると思います。これだとユーロゲーマーも手を出しやすいという気もしますね。これはiPadのようなマスプロダクション向けのウォーゲームのまた新しい形かもしれません。

iOSアプリとしてはRetina ディスプレイに特化しているのは良いんですが、反面でiPad miniだとやや文字が読みにくいところはあります。ただしズームなしでも全域がみられるのは良いところです。
マップをスクロールするのは苦痛なのでやはり一画面でマップはすべて表示してほしいです。

プレイアブルでサドンデス形式なのでキャンペーンでも早いと10分もあると勝負がつくのが良いところです。長引くと時間もかかりますが、通勤中に何回もバルジができます。ゲームとしての完成度が高いですね。
このシリーズは次にエルアラメインが予定されているようです。ただシステムを考えると北アフリカならクルセーダーの方が面白いと思いますが、「エルアラメイン」というよく知られたタイトルがこうしたiPadゲームでは重要なのでしょうね。
posted by Y.Sasaki at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | Battle of the Bulge | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tally Ho !