2007年05月14日

ブラッカムの爆撃機

「ブラッカムの爆撃機」はイギリスの作家ウエストールによって書かれたもので、第二次大戦中の夜間爆撃を英軍の搭乗員の視点から書いています。原題は「ブラッカムのウィンピー」といいますが、ウィンピーはすでに旧式化しつつあったウェリントンの愛称です。

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舞台は第二次大戦のイギリスで、主人公はウエリントン爆撃機の無線手です。物語は彼とクルーが体験する奇怪な出来事ですが、キーになるのはミッション中の爆撃機のクルーはヘッドセットごしのインターカムの音しか聞こえないという舞台設定です。この独特の世界をリアルに描写するため、かなり細かなミッションの書き込みがされています。

もともとは子供向けということですが、ウエストールの原文は当時の戦術に緻密に基づいて書かれているところが特徴です。
たとえば爆撃機が編隊を組んでいないことや、ドイツの夜戦を発見したときに行なう回避行動、また上昇しながらJu88が現れるところとか両軍のドクトリンにかなり忠実です。
たとえば昼間のB-17などは攻撃されてもボックスフォーメーションを崩さないほうがよかったわけですが、夜間の英軍機はもともと編隊を組んでいないので夜戦を見つけたら反撃するよりもまず回避機動を行なったようです。逆に言うとそのためにJu88のような本来爆撃機を転用するよりもHe219のような戦闘機が必要とされたわけです。
またドイツ軍の攻撃パターンはいったん英軍機の下に占位してから上昇しつつ射撃をするというものです。

日本では昨年あたりにこれに感銘を受けた宮崎駿さんのイラストと紹介がついて再発されています。わたしも思わずこれに惹かれて買ってしまいました。

このテーマに興味あるひとにはかなりお勧めといえます。
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posted by Y.Sasaki at 22:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ○ 図書・映画など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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