2007年10月22日

Carriers At War ふたたび

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これはAppleII時代に車を売っても買え、という高い評価を得ていたSSG(Strategic Studies Group)の代表作であるCarriers at warのリメイクです。コンピューターウオーゲームの初期の名作のひとつです。
AppleII時代のシミュレーションゲームはSSIの一連の作品からはじまったんですが、SSGはこの作品で一気にトップに並びました。わたしもやはり持っていました。

その初代Carriers at warのなにが良かったかというとまずあげられるのはプレイアビリティーの高さです。
シミュレーションゲームというのは複雑で当然で、その複雑さを楽しむものといういささか誤解がコンピューターゲームの世界にはいまも昔もありましたが、それを払拭したのがCarriers at warといえます。
当時はマウスもマルチウインドうもありませんでしたが、良く設計されたUIのおかげでカーソルキーとエスケープ、エンターだけで空母戦という複雑なマネージメントをさくさくと進めることができました。
これはSSGの以降のBattle Frontシリーズの陸戦ゲームにもひきつがれます。

つぎにそのプレイアビリティをコマンドコントロールの問題と高次元で両立させた完成度の高さです。
プレーヤーサイドはいくつかの指揮権に大別されますが、その指揮権の単位でAIを担当させることができるため、プレイアビリティが上がると共に、自分の貴下ユニット以外は動かせないという実際の指揮官とおなじジレンマを味わうことができます。
こうした完成度の高さから以前にシミュレーター誌の連載を持っていた時にも取り上げたことがあります。

その名作をSSGが当時とほぼ同じチームでリメイクしたのが本作です。
この間にパソコンのUIもウインドウやマウスがベースになり、処理能力は劇的に向上しました。
そしてやはりCAWもGUIベースのものに生まれ変わっています。
いま旧作を手元に持っていないので直接比較はできませんが、そのほかに大きく変わったのはコンバットアニメーションが加わったことです。これは対鑑攻撃の時に戦術マップのように艦船と航空機が配置され、アニメーションで動くというものです。

ただしプレーヤーはまったく介在できません。見ているだけです。またこれは単にフレーバーであって、実際はどの船に何発命中、何機撃墜破という結果がCRTかなにかではじめに算出されて、それを元にアニメーションを組み立てているということのようです。ですからSSGも軟派になったものだとがっかりする必要はありません。
とはいえ結果が戦場の霧でなくなってしまう恐れがあるので、そこは結果を正確に見せないオプションがあります。またアニメーション自体もオフにできます。
オリジナルとのもうひとつの違いはマップ上をかなり細かくスコール・雲が動くことです。これは一種の地形効果のようなおもしろさを海戦ゲームに与えています。

システム解説

ゲームはシナリオとサイドの選択から始まります。
シナリオは(日本側呼称で)ハワイ沖、第二次ウェーク攻略作戦、サンゴ海、第二次ソロモン、南太平洋、マリアナの6つです。先の二つはご存知のように実際は交戦していないので仮想戦のようなものですが、特にウェークのシナリオは単純だけれど支援と空母の両面を考え、ユニットも少ないので入門に好適です。

それぞれに「もしエンタープライズが参戦していたら」のようなヴァリアントが少しずつ用意されています。
これは珊瑚海のシナリオ説明画面です。

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また前作同様に指揮権を選択して、他はAIに任せることができます。登場艦船、部隊は詳細でたとえばミッドウエイならば空母機動部隊、攻略部隊、支援部隊に分かれるのはもちろん、給油・補給艦まで含まれます。

下記は珊瑚海シナリオの初期状態です。右上のツラギ上陸部隊もカバーされていてかなり立体的に構成されています。
Carrier Strike Groupが5航戦の翔鶴と瑞鶴で、Close Supportは祥鳳です。敵空母は右下のあたりのどこかにいるはずです。
モレスビー攻略部隊はまだラバウルに停泊しています。

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ゲーム上の最小単位は5分でこれが一ターンになりますが、実際は連続的にリアルタイムで進行してイベントのある時かブレーク要求したときに止まります。たとえば1時間後に停止とか最小の5分だけ実行と言うことも出来ます。
ちなみにRun 5というコマンドは一ターンである5分実行するという意味ですが、これはあとでSSGのユーザーグループだったか機関誌のタイトルになっていたような覚えがあります。

ユニットはマウスのポイント&クリックで選択してプルダウンメニューからコマンド選択、または直接マップをクリックして行き先指定をします。
索敵は8方向の矢印をクリックでオン・オフにしてどの範囲を索敵するかの指示を行います。すると自動的にその面積に応じた機数が索敵に使われます。索敵パターンは自動で行われ、索敵機が折り返してくるときに次の機体が自動的に発艦します。

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CAPは常に何機あげておくかをスライダーで指示しておきます。実際はその半分が滞空します(つまりローテーションする)。

敵を見つけると(もちろん不正確な)報告が地図上になされます。下図の右上が索敵結果のレポートです。右下のボックスは同時にこちらが索敵されたことを示しています。

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それを攻撃するには目標を指示してAutoボタンですべてやってくれます。

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何機をデッキにあげて、爆装して、という細かい指示もマニュアルでできますが、それを一通りAutoで一発でやってくれますのでとてもプレイアブルです。ただし複数目標があるときはマニュアルの方がいいかもしれません。

戦闘にはいるとアニメーションが開始されます。

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このアニメーションはよくできていて、けっこう手に汗握ります。そういう意味ではフレーバーとしての役割は十分に果たしていると思います。
簡単な水上戦闘ルールもあります。よくあるタイプの距離バンドタイプの戦術ルールがついています。ただほとんど起こりません。

簡単にできるのはWakeのシナリオです。これだと1ゲーム20分程度で可能ですのでゲームはかなりプレイアブルです。
ただこれくらいでないと、マリアナのような巨大なシナリオはこなさないかもしれません。

勝利条件はミッションの達成によって左右されます。
これはなかなか良い点ですが、これはまたインプレッションで書きます。

*ちなみに上記は出荷状態のものでパッチでは少し異なるものがあります
posted by Y.Sasaki at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | SSG : Carriers At War | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Tally Ho !

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